社会人としてのマナー
日本の社会は、未成年者や学生に甘い傾向があります。
「未成年だから大目に見よう」とか「親の脛カジリだから仕方ない」みたいな、「マナー違反で問題だが深くは追及しない」という風潮があるのは否めません。
しかし、社会人となり、就職して企業の一員となったなら、責任の重さが学生時代とは根本的に異なってきます。
事件を起こせば会社名も自分の名前も表に出ますし、それが著名な大企業なら週刊誌ネタとしてももってこいの素材になります。
一定のレベルを超える「悪さ」は法律違反であり、法令に定められた「犯罪」です。
そこまでのレベルにまでは至っていないものの、一般の人から眉をひそめられるのが「マナー違反」です。つまり、「道徳的に見て如何なものか」と考えられる好ましくない状況です。
より道徳的に求められるのは、「常識人としての対応」であり、もっと洗練されてくると、「人格者」として人のお手本になるような人物像が求められます。
今回のテーマは「社会人になったら身につけるマナー」とありますが、社会人になってからでは遅いので、今日からでも積極的に身につけるように努力したいものです。
それでは幾つかの大事なマナーについて見ていきましょう。
冠婚葬祭・慶弔マナー
友達の結婚式に呼ばれたり、親類縁者の葬儀に出席するケースも出てくるかと思います。
式に臨んでの立ち振る舞い以外に、「お祝い」や「香典」の包み方から、出席・参列する際の服装まで、世間一般の常識から逸脱しないように気をつけなければなりません。
昔は年長者から、その時々に応じて教えられ、身につけていったものですが、最近はネット検索すればしかるべきページが見つかるので、自分で教養を身につけられるようになりました。
「結婚式のマナー」に関することを検索すれば、披露宴や二次会でのドレスコードや髪型、ご祝儀、当日の挨拶などの詳細に至るまで、いろいろと参照することが出来ます。
また、「葬儀でのマナー」を検索すると、焼香の作法、喪服の着方など、必要な情報が簡単に手に入ります。
テーブルマナー
卒業を控えた学生に、テーブルマナー教室が開催されたりします。
もし自信が無いなら、早いうちに勉強しておくと良いでしょう。
「ホテル テーブルマナー教室」とか、「和食 マナー教室」で検索すれば幾つも見つけられます。
知っているつもりでも実は知らなかったということも多いので、一度体験しておくと勉強になります。
社会生活でのマナー
社会生活の常識としては、車に乗る場合の座席の順位や、応接室ソファーの座席の順位、エレベーター内の位置どりから、携帯電話の電源OFFやマナーモードへの切り替え等、学ぶべき事柄は無数にあります。
ある程度は、「他人に不快感を与えない」という点を意識すれば問題ありませんが、正解を知らなければ対応できないものも存在します。会社に入ると、大抵は社会人マナーの研修があったりするので、しっかりと身につけていきましょう。
運転マナー
自分が運転していて、「迷惑だな」と感じたり、「危ないな」と感じたなら、それはマナー違反に当たる行為だと考えて差し支えありません。自分自身はしないように心掛けましょう。
仕事で社用車を運転する場面はよくありますが、車体に△△株式会社と書いた車に割り込まれたら、相手は運転手に限らず、その会社全体に対しての印象を悪くすることでしょう。
たとえ車体に何も書かれていなくても、事故を起こせばあなたの社名はいずれ相手に知られることとなり、会社の評判を落とす結果になります。
仕事中はプライベートとは違うという認識を持っていなければなりません。
基本的な考え方
シチュエーションごとに色々なマナーが存在しますが、基本的な考え方は一つだけです。
それは、相手に気分よくしていてもらうということです。
ケースごとのマナーを完全に覚えていなかったとしても、相手のことを考えてさえいれば、おのずと失礼のない行動が取れます。「この場合のマナーは学習していない」とか、「マナー的に今どうすべきか分からない」などと焦らずに、相手の立場に立って動けば大丈夫です。
マナーは本当に大切です。社会人になれば嫌でも学んでいくものではありますが、自分から知ろうとする姿勢が大事ですので、きちんとした社会人マナーが身につくまでは、常に意識しておきましょう。